2000年9月23日(土)、僕は父親と「ジュブナイル」が撮影された場所を探していた。「ジュブナイル」は、今年の夏休みに見た映画で、一番面白かった。
父親と約束をしたので、撮影が行われた千葉県飯岡町に行った。
飯岡駅から町までは、バスで行けるが、バスは、1日に数本しかなかった。
父親は、タクシー会社に電話して、タクシーで行った。
それでも、町の港まで10分以上かかった。 港は、戦いの場所だ。 テトラが死んでしまう場所だ。
祐介の家は港の向こうらしいが、遠いのであきらめた。
それで、町を歩いた。
父親が「町を上から見渡せる場所は、ここしかない」といって5階建てぐらいの健康ランドの前についた。その前の道をあるくと、ほんとうにその場所だった。
映画のとおりに家があった。 だけどローソンの場所には、ちがう家があった。ローソンはCGだった。
それから、神埼ラジオ商会を探したけどみつからなかった。
だいぶ、歩いたら、学校があった。 でも、プールは違った。
それから、もっと歩いた。 そしたら、映画のプールがあった。でも、そばにあるはずの神埼ラジオ商会はなかった。
父親が「ここまで6キロ、歩いたぞ」といった。
ぼくは、もう歩きたくなかった。
PHSは全然だめだった。それで、おせんべいやで電話して、タクシーに来てもらって、駅までもどった。
帰りの電車で父親が「楽しかった?」って聞くから「楽しかった」って言った。
「君とこうやって、一緒に旅行するのは、君が中学になったら、もうないかも知れないから」と父親がいうので僕は「それは考えたくない」といった。
僕は今、そんなことは考えたくないし、考えてもわからないことだと思った。 (2000年10月2日・記)